7)見やすさの条件 ○眼の優れた生理的能力にもかかわらず、一般的な環境条件においては、ものを見えにくくするさまざまな要因が存在する。ものの見やすさを規定するものとして、(1)明るさ、(2)対比、(3)大きさ、(4)時間あるいは動き、の4つの条件がある(日本建築学会編:建築設計資料集成3集(1980)、p41、丸善)。 ○心理的な明るさは網膜にあたる光の量によって定まるわけであるから、通常は輝度が測定される(近江源太郎:造形心理学、1984、p86、福村出版)。平均輝度が10-1〜103cd/?uの輝度範囲では輝度上昇に比例して視力も良くなるが、この範囲以下では視力0.4以下となり、情報受容が低下する(野呂影勇編:図説エルゴノミクス,1990、p290、日本規格協会)。 ○4要素の1つである対比は一次近似的には輝度対比によって説明できる(同 造形心理学)。 周囲輝度が視標部輝度と異なると視力は低下するが、特に周囲輝度が視標部輝度の3倍以上になると、その傾向が顕著になる(同 図説エルゴノミクス)。
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